退職理由で増える失業保険で紹介しましたが、自己都合より会社都合の方が失業保険で貰える給付金の総額は1.5~2倍になります。
ただ、自己都合を無理に会社都合にするのは、前の会社にも迷惑がかかります。会社都合で辞めた人がいると、会社は助成金が貰えなくなったり、ブランド力が低下する可能性があるからです。
自己都合で辞めた方は正直に自己都合で申請したいのですが、実は本当は会社都合になるのに会社が会社都合と認めなかったり、勝手に自己都合だと思い込んでいる方がかなり多いです。
この退職理由による違いの見返りは大きく、失業保険の給付額に大きな差が生まれます。
自分から会社を辞めた自己都合を、会社の理由で辞めた会社都合に変えられる例を紹介しますので、自己都合を会社都合に変えられるのであれば、会社都合で申請するようにしましょう。
自己都合で退職しても、ハローワークで会社都合に値する正当な理由があったと認められれば、給付制限を解除することもできます。
さらに離職を余儀なくされたと認められた場合には、特定受給資格者として所定給付日数も大幅に増やすことができます。
具体的に会社都合に値する正当な理由があったとして認められる基準は以下の通りです。
破産、民事再生、会社工背、手形取引の停止など、会社の破産によって退職した方は会社都合です。
事業所単位で1ヶ月に30人以上の退職の予定、もしくは会社の3分の1を超える人が退職するといった大量な雇用変動が起こった場合に該当します。
以上は一般的にハローワークで定義されている会社都合のケースですが、これ以外に下記のようなケースでも会社都合と認められます。
賃金、労働時間、勤務地、職種などの採用条件と、実際の労働条件に大きな違いがあった場合は会社都合になり得ます。
賃金が一定以上、例えば、残業手当をのぞいた給料がそれまでの85%未満に低下した場合は会社都合になり得ます。
さらに会社都合ではなくて自己都合で辞めても、特定受給資格者になれるケースもあります。
体力不足、心の障害、病気、負傷、器官系の障害で退職した場合は、心身に危害が及んでいると見なされます。
父親か母親の死亡、もしくは病気で扶養するために、退職せざるおえない場合は特定受給資格者になります。
例えば、技術職ということで採用されたのに営業職にまわされ、今後も技術職に異動する見込みもない場合は、雇用する際の契約の不一致にあたり、会社都合で退職せざるおえないと判断できます。
また、勤務地は都内のみということなのに地方に飛ばされた場合などもそうです。
採用条件を会社側が違反した場合は自己責任ではなく、会社責任ですので会社都合です。自分から辞めるとしても会社都合で申請できます。
仮に会社都合に値する状態で自分から辞表を出しても、その理由の証拠がないままでは、会社も自己都合で扱う可能性があります。
労働条件の違いを訴えたときの会話を録音したり、残業時間が多いならタイムカードのコピーを用意したりと、有利な判定を貰うためにある程度の証拠が必要です。
立つ鳥跡を濁さずでもこの会社で損をしたと感じるのであれば、自分のことを率先して行動に移したいものです。
実例では毎月80時間は残業しているのに、意図的にタイムカードを操作して、20時間以下に残業時間が減らされていることが理由で辞めた方が会社都合と見なされました。
その際にハローワークはタイムカードの記録を証拠としたり、企業に直接連絡を取って事実確認をしたりします。さらに労働監査局から監査が入り、業務改善命令にまで到りました。
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